デアリングダクト、コントレイルと無敗の二冠馬が出現した3歳馬で、またも無敗の強力馬がダートでもあらわれた。

いうまでもなくユニコーンステークスを勝って3連勝となったアメリカ産のカフェファラオである。

このレースにはカフェファラオのほかにもダートで2連勝、それも大楽勝連続のレッチェバロック、ダートでは3勝のデュードヴァン、他にもヒヤシンスステークスでカフェファラオから0.2秒差の2着、青竜ステークスでデュードヴァンから0.2秒差3着のタガノビューティーなどJRA初の3歳ダート重賞にふさわしい強力メンバーが揃った。

そのユニコーンステークスでカフェファラオはハイペースを3番手で追走し直線は楽に抜け出し5馬身という圧勝だった。

稍重の馬場とはいえ1分34秒9という好タイム。当然のことながら開催が遅れるケンタッキーダービーが視野に入ってきた。

アメリカのトレーニングセールで47万5000ドルで購入されたこの馬は父がアメリカの三冠馬アメリカンフェロー、母のメアリズフォリーズは2009年のチャーチルダウンズのG2ミシズリヴィアステークスを勝った。

姉のリーガルグローリーは2019年にサラトガのG2レイクプラシッドSを同着で勝っている。

ケンタッキーダービーだけではなくブリーダーズカップなど他のアメリカの主要レースも十分に目標になる。

この馬にもどのくらいのレーティングが与えられるか楽しみだ。

また2着のデュードヴァンもなかなかの強さを見せた。4コーナーではほとんど最後方から上がり35秒5という驚くべき末脚を発揮して2着。この馬も今後を期待したいものである。




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◆カフェファラオ5代血統表
カフェファラオ5代血統表

◆カフェファラオ6代血統表
カフェファラオ6代血統表

◆カフェファラオ9代クロス解析表
カフェファラオ9代クロス解析表


簡単な解説

1.自身に直接のクロスはない
2.しかし、その母にはMr.Prospector×Buckpasser の血統構成の Woodman≒Miswaki 3×2の強い疑似クロスがあり
3.さらに もう一本 Buckpasser が継続されていて、まさにダート向きのパワー・スピードを増幅してアクの強い配合馬の母と言える

5.対して父 America Pharoah は Norhern Dancer  5×5の薄いクロス馬で、この両親の配合的大局観は悪くない

6.そしてカフェファラオ自身は、9代クロス解析表をご参照されたいが
Buckpasser 5本→Tom Fool 6本継続クロスを屋台骨に
Mr.Prospector 3本
In Realty 3本
Northern Dancer 3本
Princequillo 6本
Ribot 3本
War Admiral 8本
Tourbillon 4本
Swaps 3本

多彩で青木も高く評価する複数の良質な血脈が継続クロスされていることが分かる
それだけに父の America Pharoah は良血を内包すること判明し、種牡馬としての評価は高い
ただ、クロスが薄いので カフェファラをの母のように アクの強いクロスを内包する牝馬を相手にすると産駒はマイラーとなる

今回のユニコーンSの勝利は立派な内容だったが、9代クロス解析表のT値5.72と継続クロス度数が高めなので距離はマイル戦がベストだろうし 今後は更に追い込みタイプにした方が勝ち続けられるだろう
気性の成長も待たれるところだ

ただ 気持ちの片隅には「早熟馬」のイメージもなくはない

2020.06.23
青木義明



◆カデナ
カデナ5代血統表

◆キセキ
キセキ5代血統表

◆クロノジェネシス
クロノジェネシス5代血統表

◆グローリーヴェイズ
グローリーヴェイズ5代血統表

◆サートゥルナーリア
サートゥルナーリア5代血統表

◆ブラストワンピース
ブラストワンピース5代血統表

◆ラッキーライラック
ラッキーライラック5代血統表

◆レッドジェニアル
レッドジェニアル5代血統表

◆ワグネリアン
ワグネリアン5代血統表










競馬のレースというのはデータの塊である。レースの予想段階では日本には馬柱があるからよくわかるがデータの満載だ。

レース結果についてはもちろんデータが全てである。馬柱は以前のレースの結果だから結局はデータとはレースの結果ということだ。

日本のレース結果で特徴的なのはタイムのデータが大変に詳しいことと思われる。

各馬の走破タイムだけではなく前半と上りの3ハロン、レースの上りタイムとレースのラップタイムが記載されている。

外国ではこれまで詳しいタイムは記録されていない。アメリカでのイギリスでも走破タイムは勝ちタイムだけで1頭ごとの走破タイムは来さ推されておらず着差だけである。

その着差はアメリカでは1着馬との着差であり、一方イギリスでは1着馬との着差と前の着順の馬との着差との両方が載っている。

日本では前の馬との着差のみだが各馬の走破タイムが載っているから問題ないのである。

そこで日本ではどのようにいろいろなタイム測ってをいるのかが不思議に思える。

レース全体の通過タイムについては上りの4ハロンと3ハロンとフィニッシュには赤外線の測定センサーが置かれているのでそのタイムが着順表示板に出る。

最近では前半1000メートルの通過タイムがテレビに表示されるので上がり4ハロン、3ハロン以外にも赤外センサーが追加されているのだろうか。

東京3日目の10レースに三浦特別が行われたがこのレースはダートの1300メートルで通過タイムは600、800、1000、1200のタイムが記録されている。

スタートして600といえばゴールまで700でそこにハロン棒は無いのでどうやって測っているのだろうか。

さらに各馬の前半と上りの3ハロンタイムは。測定方法を知りたいものだ。




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◆カフェファラオ
カフェファラオ5代血統表

◆キタノオクトパス
キタノオクトパス5代血統表

◆ケンシンコウ
ケンシンコウ5代血統表

◆サトノラファール
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◆サンダーブリッツ
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◆タガノビューティー
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◆レッチェバロック
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10年来の友人のファド歌手・松田美緒さんの先日のユーチューブライブの模様です
よろしかったら一度 聴いてみてください
https://youtu.be/w_r6Bu3Qdpw

青木義明
2020.06.13


グリーンチャンネルの世界の競馬の番組であるALL IN LINEが3カ月ぶりに放映された。

各地で行われたレースなどの内容でありそのなかで気付いたことや注目されるものを紹介しよう。

その前にこの番組が収録されたのは新橋のGate.Jだ。現在は休館中でありいささか不便である。

というのも古い資料を調べたいこともあるしまた競馬場かここでしか買えないデータブックがあるのだ。

もっともGate.Jにはスポーツ新聞などを読むなどの目的でファンが集まっておりまさに三密状態で休館はやむおえないのである。

番組ではまず通常ではなかなかレースを放映しない香港のレースが紹介された。これはまともに競馬を行なっているのは香港くらいであり他の国のレースが無かったということだろう。

フランスの2000ギニー、1000ギニーは急にロンシャンが使用不可となったためドーヴィル開催となったがこれはロンシャン改築中はドーヴィルで行っており初めてではないということでなるほどと思えた。

ニューマーケットでは前哨戦がなくいきなり2000ギニー、1000ギニーとなった。

2000ギニーでは2歳チャンピオンのピナトゥボが断然の人気で出走した。番組では2歳馬として今世紀最高のレーティング128を獲得したと紹介していたがこれは間違いだろう。

128というのは3歳以上のレーティングのトップであり2歳のレーティングは発表されていないはずである。

それでもピナトゥボがトップであることは間違いないところだったがそのピナトゥボは3着に負けてしまった。

分割となったアメリカのアーカンソーダービーでいずれも人気で勝ったシャーラタンとナダルはケンタッキーダービーの有力馬と思われたがいずれも故障してしまった。

というわけで現在世界の中で最強の3歳馬は日本の二冠馬二頭で間違いがないだろう。

世界の競馬日程がガタガタになってしまった現在、次のワールドベストホースランキングがいつ発表されるかわからないが、3歳馬の世界トップは日本の馬でなければおかしいのである。

また安田記念ではグランアレグリアがアーモンドアイに快勝した。これもワールドランキングでどのように評価されるかが楽しみだ。

世界のハンデキャッパーは日本から強い馬が続々を現れるのを見て驚いているのではないだろうか。




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往年の活躍種牡馬 Right Royal とネプテューヌス兄弟&有馬記念2連覇スピードシンボリ&シンボリルドルフの6代血統表など青木配合論


◆Right Royal 6代血統表
ライトロイヤル6代血統表

(Right Royal の成績など)
http://lunameiba.blog.enjoy.jp/jp/RightRoyal.html

◆ネプテューヌス6代血統表
ネプテューヌス6代血統表

(ネプテューヌス代表産駒)
http://db.sp.netkeiba.com/?pid=sire_horse&id=000a000246&state=def

・この2頭が種牡馬として活躍した要因には、その母 Bastia の極めて特異な「5代多重クロス」が指摘できる。
・こういう配合馬は「競走馬」としてよりも「繁殖型」と言える。
・小生も西山牧場さんで、意図的に実行している作品(配合馬)もいる。
・馬産は長期的スパン、戦略性が重要。特にオーナー・ブリーダーには。
・昔、メジロ牧場やシンボリ牧場も、パーソロン2×2とか、スピードシンボリの母とか、野心作あり。
・ノーザンテーストも Lady Angela 3×2だし。

◆有馬記念2連覇の名馬スピードシンボリとその母スイートインの配合に注目!!
スピードシンボリ6代血統表

◆スピードシンボリ9代クロス解析表
スピードシンボリ9代クロス解析表

・9代クロス解析におけるT値(平均継続クロス度数)7.67とは強烈☆
・それだけシンボリの和田さんは同じ血脈の継続クロスを追い求めたことになる。
・スピードシンボリを母の父とした三冠馬シンボリルドルフに潜む「狂気」はこの継続クロスの強さに基因する。
・その全兄シンボリフレンドは気性の強いマイラーだった…。
・つまり、強いインブリードは必要だが、とりわけ気性的な「功罪」が同居することも知っておきたい。

◆シンボリルドルフ5代血統表
シンボリルドルフ5代血統表


◆シンボリルドルフの代表産駒トウカイテイオー5代血統表
トウカイテイオー5代血統表


・シンボリルドルフは種牡馬としてサイアーラインを形成できなかった。最大の要因は同じ血脈の継続クロスを繰り返す一方で、自身にない異系血脈を内包しなかったことにある。とりわけ米国血脈への希求。ただ、トウカイテイオーはナイスダンサーを通じて米国血脈 Native Dancer を内包するノーザンダンサーを取り込んでいたが、この馬を有効活用できなかった日本の生産界の配合論的力量には失望させられる、と言うべきだ。

◆トウカイテイオー産駒で小生の配合馬エイシンハリマオー5代血統表
エイシンハリマオー5代血統表

・愛知杯2着、関屋記念2着などで重賞級の走りを見せたが、この馬あたりを後継種牡馬にしていたらシンボリルドルフの父系ラインはつながった可能性もある。母系にリボーやプリンスキロ、トゥルビョンを内包しているからだ。何もダービーや天皇賞を勝たなくても種牡馬として成功する存在は山ほどいる。大切なのは、その馬の持つ配合様式への洞察力だ。

◆米国血脈をうまく取り込んだ Northern Dancer 5代血統表
Northern Dancer 5代血統表


・母の父 Native Dancer は米国血脈の塊であり、これが欧州血脈 St.Simon の濃い Nearctic をうまく昇華している。近代の最高傑作はノーザンダンサーであり、そのサイアーラインも世界的に進展している。

◆Native Dancer の母 Geisha 5代血統表
Native Dancer の母 Geisha



・血統や配合を探求する目的は、誰よりも馬券を当てること、また誰よりも強い馬を作る点にある。
・そうした実践的配合論ならば「馬の能力や属性」をかなりの度合いで分析できるからだ。
・大事なことは血脈の「質」と「量」に配慮し、木を見て森を見ないような理論に陥らないこと。
・例えばオルフェーヴルは「ノーザンテースト(4×3)」のクロス血脈(質)であり、また「4×3→18.75%」のクロス血量となる。クロスする血脈(質)は時代と共に変わり行くが、祖先の数(量)は永遠に一定であり、ここにメスを入れない手はない。パソコン時代の今日なら、なおのことである。クロスの質と量は「車の両輪」で、量的な出現パターンでも「性能」を推し量れるのだ。
・今後の大勝利のために、さらに配合論を極めたい。

(2018.02.01.青木義明)

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1着◆グランアレグリア
グランアレグリア5代血統表

2着◆アーモンドアイ
アーモンドアイ5代血統表

3着◆インディチャンプ
インディチャンプ5代血統表

4着◆ノームコア
ノームコア5代血統表

5着◆ケイアイノーテック
ケイアイノーテック5代血統表

◆グランアレグリア6代血統表
グランアレグリア6代血統表

◆グランアレグリア7代血統表
グランアレグリア7代血統表

◆グランアレグリア9代クロス解析表
グランアレグリア9代クロス解析表


[青木のコメント]
・父のディープインパクトは5代アウトクロス
・母のタピッツフライはMr.Prospector 3本クロスでパワーがある
・加えて、この母には9代クロス解析表の母系の「異系クロス」のプールでも分かるように、
Nijinsky、Buckpassser、In Reality などのクロスを持ち、米国血脈色が濃い
・坂のある阪神コースはかなり向いていた


◆母タピッツフライ9代クロス解析表
タピッツフライ9代クロス解析表


2019.04.10.
青木義明

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・マイラーとしてアーモンドアイを負かしたことは素晴らしい
・配合的にもパワフルな馬体からも本質はマイラー

2020.06.07






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