世界中で競馬の休止が続き主な競馬開催国でレースを実施しているのはアメリカ、日本、香港と南アフリカ程度になってしまった。アメリカでも休止している競馬場もある。
日本と香港は無観客でレースが行われている。無観客で競馬を行うことができるというとは馬券が多く売れていること、それもネットで売れていること、そして馬券の売り上げが競馬に戻ってくるということだ。
ところで無観客レースをテレビで観戦したが、案外違和感を感じることはなかった。確かに最後の直線でファンの声援がないのは物足りなかった。
しかし競馬のレースの実況というのはスタートからフィニッシュまで常に馬群を追うものだ。ファンがいるいないとは無関係だ。
ファンがいなくておやおやと思わされるのは下見所くらいなものである。
また最近は馬券の売り上げの比重がネットに傾くことにより競馬場に来場するファンは減少しており、特にローカルの地方競馬では無観客レースと見まがうことすらあるほどだ。
一方他のスポーツはどうだろうか。先日の大相撲は無観客でテレビ放映されたがかなり異様ともいえる画面だった。
野球はオープン戦や練習試合が無観客で行われたが全く寂しい風景でファンの歌や声援がない野球はまさに練習試合そのものだった。
サッカーではクラブやサポーターの行為のため無観客で試合が行われることがあり、日本代表の北朝鮮とのワールドカップの予選が無観客になったことがあるが全く寂しいものだった。
もっとも野球では読売人気断然の時代はパリーグはまるで人気がなくスタンドはガラガラだった。
テレビの笑点でわびしき物という題で「川崎で南海ロッテの最終戦」という答えが出たのには笑ってしまった。
サッカーもJリーグができる以前は日本代表戦も日本リーグもファンは少なかったのである。
そのころを知っているオールドファンなら無観客試合でも大丈夫かもしれない。
しかし今のファンではとても我慢はできないだろう。
競馬は無観客レースでもレース画像はほとんど問題なく、またネットでの馬券の売り上げで収入をかなり確保できる。
入場料や放映権などが収入源である他のスポーツ業界は競馬がうらやましい事と思える。
◆沢田準【競馬を楽しく】
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