初めて作った Danzig クロス馬◆青木義明の競馬一直線



配合の基本は近親交配にあることは間違いない。その場合、クロスする世代の近さ、質、さらには量が問題になる。

クロスするには「共通祖先」をその両親がもたなければならない。例えばオルフェーヴルはノーザンテーストの、ブエナビスタは Nijinsky のそれぞれ4×3のクロスを実現したが、父がステイゴールドならノーザンテーストは一つの選択肢であり、父スペシャルウィークならば Nijinsky のクロスとなるわけだ(Stirm Bird などの近似血脈を使った疑似クロスはあり得るが)。また今年の凱旋門賞は Sadler's Wells のクロス馬が優勝した。

さて、小生が配合を実施する過程で Danzig のクロスはあまり気乗りがしなかった。どことなく堅く、どこなく使える脚の短い馬力型マイラーのイメージにとらわれてしまうからだった。輸入種牡馬アイルハヴアナザーは Danzig 4×4だが、あまり芝では狙う気になれないので配合相手に使ったことはない。

しかし、繁殖牝馬がノーザンダンサー系血脈では Danzig しか持たない場合は、そのクロスを狙う方向で相手を選んでみることも必要となる。ディープインパクト産駒のスマートレイアーなどは Lyphard 4×4・5の3本継続クロス馬である。ディープをもろに強調している。(あまり好みではないが)

そこで、Danzig で浮上する種牡馬の1頭が軽種馬協会の導入馬マクフィ(2007.Makfi)である。英2000ギニーなど6戦4勝のこの馬は Dubawi×Green Desert×Irish River と魅力的な血統構成で使い道は高く、好みのタイプだ。すでにニュージーランド年度代表馬などを出して成功しているので期待もできる。



西山牧場さんに配合診断を依頼された40頭近くの牝馬の中で、このマクフィとピッタリの存在がいた。そこで今年の春も相手に選び、さらに来年の場合も全兄弟を作る価値ありとして同じ結論を導いた。

その母とはアグネスタキオン産駒のニシノマナムスメ(2004、4勝)で、桜花賞馬ニシノフラワーの娘でもある。その産駒で今週のtvk賞に出走するニシノアモーレ(父コンデュイット)は小生の配合馬だが、ニシノマナムスメは9代クロスの量的側面がかなり旺盛なタイプで、やや繊細で、斬れるタイプだ。

対してマクフィの9代クロスはあまり量が多くなく、少し硬いイメージ。いかにも欧州の深い芝向きのマイラーという印象だ。

この両者の配合からメインクロスは Danzig 4×4となり、その周縁クロスも悪くない。ニシノマナムスメには2年続けて相手にマクフィを選んだほど気に入っている。おそらく皐月賞、秋天皇賞あたりの距離と舞台で活躍してくれるものと期待したい。(2017.11.10)



◆ニシノマナムスメ2018 6代血統表
ニシノマナムスメ20186代血統表

◆ニシノマナムスメ2018 9代クロス解析表
ニシノマナムスメ20189代クロス解析表

◆ニシノマナムスメ6代血統表
ニシノマナムスメ6代血統表

◆ニシノマナムスメ9代クロス解析表
ニシノマナムスメ9代クロス解析表

◆マクフィ6代血統表
マクフィ6代血統表

◆マクフィ9代クロス解析表
マクフィ9代クロス解析表