藤田菜七子騎手がスウェーデンで行われた女性騎手の招待レース「ウィメンジョッキーズワールドカップ」で優勝したことが報道された。

そのこと自体は素晴らしいことであり藤田騎手のキャリアアップは他の新人騎手にとってはうらやましい限りだろうが、ここではこのレースについて考えてみたい。

この勝利についてメディアは世界女王などと報じている。

「ウィメンジョッキーズワールドカップ」というレース名を見ればそのように言いたくなるのだろうが、このレースが世界のなかでどのような位置にあるのか、出走した騎手がどのレベルなのかはほとんど報じられていない。

参加した騎手はスウェーデンとイギリスから2名ずつ、日本、アイルランド、フランス、ドイツ、ノルウェー、ブラジルから各1名の10人だが、それぞれがどのような実績を持っているのかは伝えられない。

つまり実際のレベルがどのようなものかがわからないのである。そのような大会でも優勝したということはたいしたものなのだが、世界女王などともてはやすのはどうだろうかということである。

というのはスウェーデンの競馬のレベルはさほど高いとはいえない。

年間にパターンレースは今回のブロパーク競馬場でのストックホルム大賞とストックホルムカップ国際、そしてイエゲスロー競馬場でのザワウィカップのいずれもパターン3の3レースだけが行われるだけなのだ。

そのようなスウェーデンにどのレベルの女性騎手が参加してくるのかは疑問なのである。

このようにレースの実態と印象が異なることは他にも見ることがある。

2005年にオークス(優駿牝馬)を勝ったばかりのシーザリオがハリウッドパークへ遠征しアメリカンオークスを勝った。

このときメディアばかりでなくJRAも日米オークスを勝ったと報じたものである。

アメリカンオークスというレース名からこれはアメリカの3歳牝馬のチャンピオンレースと考えられたのだろう。

しかしアメリカの3歳牝馬レースといえばケンタッキーオークスでありもっと古くはニューヨークのトリプルティアラ、つまりエイコーン、マザーグース、CCAオークスだった。

アメリカンオークスは新興レースであり、2005年当時はスポンサーがついていて総賞金は75万ドルでケンタッキーオークスより賞金が高かったが、その後スポンサーが撤退して賞金が下がってしまった。

現在は年末にサンタアニタで行われている。




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