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 JRAが2021年から3歳新馬戦を廃止する方向で検討していることが19日、分かった。新馬戦は2歳馬に限定して施行。再来年から3歳初出走馬は、既走馬相手の3歳未勝利戦でデビューすることになる。

 関係者の話を総合すると、3歳馬による新馬戦が行われるのは、現2歳世代が最後で来春までの見通し。現1歳世代が3歳を迎える再来年から『3歳新馬戦』の表記が番組表から消えることになる。

 番組変更の背景には、3歳新馬の『除外ラッシュの解消』があると思われる。年明けの3歳新馬戦は登録馬が多く、抽選で2回除外されても出走できないケースも少なくない。今年1~3月に行われた54レースの3歳新馬戦を廃止し、そのぶん3歳未勝利戦を増やせば、出馬投票の集中が緩和される可能性が高い。

 現行の新馬戦は、2歳新馬として日本ダービーの翌週となる3回東京および3回阪神競馬初日から開始され、3歳となった翌年3月の2回中山および1回阪神競馬最終日まで行われている。3歳初出走馬がデビューするのは既走馬相手の3歳未勝利戦になり、初出走初勝利を飾った場合は1着賞金とは別に賞金がプラスされる見込み。2歳新馬戦の勝利時と同額になるように、賞金が支払われることになるプランも持ち上がっているようだ。

 ただ、レースを経験しているぶん、既走馬の方が初出走馬よりも有利になるため、3歳初出走馬は勝ちにくくなることが予想される。血統的にも晩成型が不利になりやすく、より仕上がりの早さが重視されそうだ。

 長きにわたって続けられてきた『新馬戦』。令和の時代を迎え、大きな転機を迎えている。