ディアドラがイギリスのG1のナッソーSを勝った。牝馬限定戦とはいえ日本産馬、日本調教馬がいよいよイギリスのG1を勝つに至ったのである。

ディアドラは秋華賞を勝っているとはいえエリザベス女王杯は大敗、トップクラスの馬ではあるがアーモンドアイのような超一流馬ではない。

その割には外国への挑戦は熱心でドバイターフ3着、香港カップ2着という実績がある。今年はドバイ、香港、イギリスと連戦、ついにG1を勝ったというわけである。

ディアドラはセレクトセールで2100万円と高馬ではない。サンデーレーシングなどの大手のオーナークラブだったらディアドラ程度の成績ではなかなか外国のG1に挑戦はできないだろう。

しかしディアドラは個人馬主であり、日本に帰らずに外国を連戦するというのも個人馬主の熱意が伝わってこようというものである。

日本から外国のレースへの挑戦といえば凱旋門賞などの特別な大レースを目標とすることが多いが、レースを選べばG1でも勝てるということをディアドラが証明してくれたのではないか。

ところでナッソーSではディアドラにはオイシン・マーフィー騎手が騎乗した。

これはイギリスの関係者にとっては意外と思ったのではないだろうか。

ディアドラの最近の主戦といえばクリストフ・ルメール騎手であり、シャティンのクイーンエリザベス2世カップとアスコットのプリンスオブウエールズステークスでは武豊騎手が遠征した。

日本から騎手が遠征しないとすれば日本での実績があるライアン・ムーア騎手が第一と考えられたのではないだろうか。

もっともムーア騎手には1番人気のハモーサがいたのでフランスからクリスチャン・デムーロ騎手を呼ぶなどもあったのではないか。

しかしオイシン・マーフィー騎手となった。マーフィー騎手はキングジョージでもシュヴァルグランに騎乗している。

マーフィー騎手が初めて短期免許で日本で騎乗したのは昨年12月だ。まだ日本でのキャリアは浅い。

それでもさっそく現地での日本馬への騎乗となった。今後は遠征日本馬への騎乗はマーフィー騎手が中心になるのかと考えられているのだろうか。





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