義英真騎手が引退した。2014年デビューの23歳。

まだ引退する年齢ではないが10月5日の新潟競馬で体重を落とすことができず55キロのところを55.5キロでの騎乗となったため騎乗停止処分を受けていた。

体重のコントロールができないため騎手を続けることが不可能ということで引退を決意したのだろう。身長が165センチと騎手としては長身であり年齢的に減量が難しくなったと思われる。

しかし増量での騎乗が騎乗停止という処分となったのはいささか驚きだった。というのは以前は増量での騎乗は珍しくはあったが皆無ではなかったのである。

現在はJRAは競馬学校、NARは教養センターで教育研修されるため体重は厳しく管理されるため、体重が重くなってしまうと卒業できない。

このため体重が重い騎手は基本的にいないということになる。

しかし昔は騎手は各厩舎で養成した。このためなかには体重が重い騎手もいた。そのような騎手はレースの終わった日曜日だけ食事をとりその後は週末の競馬に向けて減量を行ったとのことだ。

それでも減量しきれずに増量で騎乗することもあったのである。

ところで騎手名は不明だが短期免許でJRAで騎乗した騎手で、格別の減量をしないで負担重量の軽い馬には乗らない人がいるとある競馬評論家がテレビで言っていた。

それはその騎手が普段騎乗している国では、それぞれの騎手について騎乗できる最低重量が決まっているのではないだろうか。

イギリスでは成績書に騎手の名簿が付いていたが、そこには体重が付記されていた。その体重とはおそらくその騎手が騎乗できる重量と思われる。

イギリスなどではハンデ戦が主体であり調教師はその重量を見て騎乗する騎手を決めるのではないだろうか。

日本ではベテラン騎手が特に軽量の馬に乗るために大幅な減量をしたというニュースが流れることがあるが、最低騎乗重量が示されているところではそのような無理な減量は行わないのだろう。




◆沢田準【競馬を楽しく】
http://bit.ly/1BFqU5c

◇競馬通信社◇
http://ktsn.jp