2月2日のシルクロードSはハンデを読み切って的中、しかしフェブラリーSの日に行われた小倉大賞典はハンデを読み切れず痛手を被った。それでもJRAのハンデキャッパーの優秀さに感服したのは同じ、今回のキモはヴェロックスの57キロ。重賞未勝利とはいえ、クラシックを2着→3着→3着で走り抜いた馬。

アウィルアウェイの55キロを直感的に「重い」と感じたのとは反対に、ヴェロックスの57キロは「軽い」という印象。弥生賞以来の勝ち鞍となったカデナも57キロだったが6歳牡馬は定量も57キロ、定量が56キロの4歳牡馬の57キロは実質単独のトップハンデ。G2勝ちエメラルファイトが56キロ 、G3勝ちランスオブプラーナは55キロ。

同世代の重賞勝ち馬2頭を押さえてのトップハンデは、クラシックの実績を考慮してのもの。陣営からはレース前に「ハンデを背負っているが、57キロは仕方がない。」 と、納得のコメントが出ている。ほぼ予想通りか、もしかしたら少し恵まれたという感触もあったかもしれない。

結果は御存知の通り、カデナ57キロ→ドゥオーモ52キロ→ジナンボー55キロと入って三連単は30万馬券。その後もレイホーロマンス51キロ→アウトライアーズ54キロと、ハンデに恵まれた古馬たちが上位を占めた。前述の4歳勢はヴェロックス9着→エメラルファイト11着→ランスオブプラーナ13着とハンデの順に並んで沈んだ。

「返し馬からいい雰囲気で状態は良さそうでしたが、あまりにも結果が出ませんでした。」とヴェロックスの川田騎手。1着から6着までの着差は1秒(約5馬身)、シルクロードSは千二の短距離戦だったのでもっと接近していたが、千八の中距離戦であったことを鑑みればやはり神業といっていい絶妙のハンデ。

重ハンデを課せられるのは実力の証、その一方でトップハンデを基準に以下の斤量が決まるのも事実。なるべく馬の負担を軽くしたい陣営と、目玉となる馬には出てほしいJRAの思惑も絡むのが月曜発表のハンデ。ヴェロックス陣営には同じ右回りツーターンの千八なら、斤量が軽い翌週の中山記念も選択肢にあったはず。

ハンデキャッパーたちが、苦心を重ねて決めた57キロというハンデ。陣営も納得で出走を決めたはずだが、同じ57キロの6歳カデナの前に一敗地に塗れた。そしてその陰で、軽ハンデ組には恩恵に与かる馬たちもいる。愛知杯から参戦のレイホーロマンスとアロハリリーはともに1キロ減、特に52キロで3着だった前者にはおいしかった。

ハンデを直感的に軽いと感じたこと、斤量の軽い中山記念でなくこちらを選んだこと。ファンの多くはヴェロックスの勝負気配を読み取って人気に推したはずだが、JRAのハンデキャッパーたちはその上を行っていた。今後はハンデ発表時に直感的に「重い」と感じた馬を買ってみるのも立派な馬券作戦になるかも知れない。

昨年「エクステンディドの未来」という記事で、天皇賞(春)をハンデ戦にしたらどうかと提案した。仮に今年のメンバーにハンデをつけるとしたら、JRAのハンデキャッパーはどんなハンデをつけるだろうか。フィエールマンがトップハンデ、キセキとユーキャンスマイルが次位で同斤量。ミッキースワローは迷うだろうなあ。

◆竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
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