いつか起きるかもしれないと思っていたことが現実となってしまった。かしわ記念の出走馬である。

フルゲート14頭の船橋でわずか7頭。その内中央馬が6頭で地方馬は4歳牝馬のナンヨーオボロヅキのみ。

この馬は中央デビューも2戦未勝利ですぐに高知へ移籍。高知では好成績で高知優駿などを勝つなどトップクラスとなった。

しかし全国レベルではジャパンダートダービーに出走したが14頭立ての14着。その後大井に移籍して東京シンデレラマイルは7着。

南関なら重賞でも何とかなるかもしれないが、かしわ記念でどうかという馬ではない。

かしわ記念は火曜日ということで週刊ギャロップは1週前の号に想定メンバーの馬柱を掲載した。

またグリーンチャンネルのアタック地方競馬では収録時にはまだ出走馬が確定していなためにやはり想定馬を何頭か表示していた。

中央馬はもちろん出走した6頭がアップされた。

一方地方馬は週刊ギャロップがウインオスカー、キャッスルクラウン、クリスタルシルバー、グリードパルフェ、ケイマ、バンドオンザラン、ブラックバゴ、リンゾウチャネルが並べられた。

またアタック地方競馬のほうはクリスタルシルバー、ケイマ、サウンドトゥルー、タービランス、トロヴァオ、グリードパルフェ、バンドオンザラン、リンゾウチャネルというリストアップだった。

ところが地方馬はそれぞれにアップされた馬は1頭も出走してこなかった。ナンヨーオボロヅキは全く無想定だったのである。

これまでも強力中央馬に対して地方馬のレベルがはるかに低く、人気も結果も大差となったことはG1級のレースではしばしばあった。

その場合でも格がかなり低い馬が何頭か出走して頭数だけは何とか揃っていた。しかしいずれはかしわ記念のようなことが起きるのではないかと思われたのだった。

もしナンヨーオボロヅキが出走しなかったら地方馬がゼロとなったわけで、いくらなんでもそれはひどいということでそれを避けるためににナンヨーオボロヅキに出てもらったというところではないか。

主な地方馬が出てこない理由は明白で、それは勝てないからだ。フェブラリーステークスの1~3着馬に加えて長期休養明けとはいえ実力最強ともいえるルヴァンスレーヴがいる。

そんなところに出て行っても仕方がない。翌週には川崎マイラーズがあるというわけである。




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