2015年に馬事通信紙上で行った「配合診断」がズバリ。桜花賞優勝馬デアリングタクトの母デアリングバードの配合相手にエビファネイアを推奨していた。配合診断を行った青木義明さんからは「サラブレッドは配合が基本と言う思いは30年以上も変わりありませんが、この勝利には生産した長谷川牧場はもちろん、中期・後期育成、そして厩舎関係者の努力があってこそ。それでも携わることができて、ホースマンとして誇らしい気持ちで一杯です」(馬事通信5/1号)

--------

◆5代血統表
デアリングタクト5代血統表

◆6代血統表
デアリングタクト6代血統表

◆9代クロス解析表
デアリングタクト9代クロス解析表
こうして桜花賞馬は誕生した◆青木の競馬一直線

----------------

●配合の方向性

デアリングバード自身はサンデーサイレンが入るので配合的セオリーを踏んでおり、ある意味で完成形だ。そこでノーザンダンサー4本継続クロスの次なる方向性を探れば、その直仔へとクロス血脈を前進させることである。具体的には母系のダンジグか父系のニジンスキーが視野に入る。その他ではサンデーサイレンス自身のクロスだが、これが3×3では早すぎるが「4×3」なら了解しうるものだ。さらにキングカメハメハには多様な血脈が内包されているので、並行してこれらのクロスを引き出せれば合格点が付けられる。

候補として取り上げたのは以下の3頭。順序に大きな意味はないことを付記させていただく。


●具体的な相手

〇エビファネイア
エビファネイアと配合されるとサンデーサイレンス4×3のクロスが派生する。3×3はすでに競馬場で散見されるがまだ大物はいない。淡泊、単調、マイラー。中距離で切れ味を発揮するには「4×3」の具現と、これに相応のスパイスを加える必要がある。エビファネイアの場合だとヘイルトゥリーズン4本、プリンスキロ4本が注入されるので弾力性と粘り強さが補強される。加えて、この母においてはニジンスキー6×7、バックパサー7×7と頑健さと骨量を増す血脈のクロスも派生する。サラブレッドの配合はトータルな観点から施されるべきだが、シンボリクリスエス産駒のエビファネイアの存在はサンデーサイレンス系×キングカメハメハの配合馬の止揚にとって貴重な存在となり得るだろう。

-------------------


◆青木の配合コンサル馬

配合診断の実例=キングカメハメハ産駒のデアリングバードの場合
http://keibatsushin.blog.jp/archives/32050540.html

「馬事通信2015.10.15掲載」

競馬通信社ブログ


◆青木義明【競馬一直線】
http://bit.ly/2zotqB1


◇競馬通信社◇
http://ktsn.jp