ディアドラのナッソーステークス連覇は残念ながらならなかった。7頭立て7着と最下位に敗れた。最後はマーフィー騎手は抑えての競馬であの着差だから悲観する結果とは言えないかもしれない。

しかし前走のエクリプスステークスが7頭立ての5着に次ぐ敗戦でありさすがにそろそろ限界かとも思わされる。それでもまだ帰国する様子はないようで凱旋門賞まで戦い続けるのだろうか。

それにしてもディアドラのここまでの活躍は驚くばかりだ。3歳時に秋華賞を勝ってG1初制覇。4歳になると京都記念を使っていよいよ初めての海外遠征がドバイのドバイターフで3着と好走。

日本でクイーンステークスと府中牝馬ステークスを勝って二度目の外国遠征、今度は香港で香港カップでこれも2着と好走した。

ドバイと香港での再度の好走で本格的に外国のレースへの挑戦が決まった。中山記念を叩いてドバイターフ、香港でクイーンエリザベスⅡ世カップ、日本には戻らずイギリスへ渡ってプリンスオブウェールズステークス。

そしてついにナッソーステークスで外国のG1制覇となったのである。その後も愛チャンピオンスエークス、英チャンピオンステークス、香港ヴァーズと連戦を続けた。外国で戦ったレースはすべてG1である。

香港の後も日本には帰らずイギリスに滞在。6歳時の今年はサウジアラビアで2着のあとイギリスに戻って2戦である。

日本馬の外国のレースへの挑戦は当たり前になったがほとんどは日本からのスポット参戦でディアドラのような長期のものはエルコンドルパサー以来だ。

しかもエルコンドルパサーは凱旋門賞を狙ってフランスに滞在しフランスで4戦しただけだったがディアドラは各国のレースに出走した。

それではなぜディアドラにこのような長期遠征が可能だったのか。それはもちろん個人オーナーだからである。

馬を長期にわたって外国に置いておくには多大の費用が掛かる。その負担に耐えることのできるオーナーでなくてはならない。

クラブオーナーでは外国に挑戦するとしてもスポット参戦がやっとだ。エルコンドルパサーも個人オーナーだった。

またクラブオーナーでは牝馬には定年がある。決まった年齢になれば引退しなければならない。

ディアドラと同年齢のリスグラシューは有馬記念を圧勝しその後のさらなる活躍は確実と思えたが5歳一杯で引退した。

しかしディアドラは6歳になっても依然現役を続けている。個人オーナーの強みというわけだ。




◆沢田準【競馬を楽しく】
http://bit.ly/1BFqU5c

◇競馬通信社◇
http://ktsn.jp