12月31日に水沢で岩手県競馬の主要レースである桐花賞が行われた。1着賞金は500万円。しかし以前は現在よりはるかに賞金の高い時期があった。

1980年は1着賞金が550万円。この時の3着馬が1978年の秋の天皇賞を勝ったテンメイで、当時は岩手県競馬の情報は他地区にはほとんど流れていなかったから、天皇賞馬が草競馬に行ってしまったと評判に、それもわるい意味での評判になってしまったのである。

しかし1着賞金は翌1981年には1000万円、1992年には1500万円に上昇した。

もちろん桐花賞だけではなく他の主要レース、北上川大賞典、不来方賞、シアンモア記念、みちのく大賞典も同じように急激に上昇した。

特に1986年に地方交流として創設されたダービーグランプリは1着賞金2000万円で始まり1990年には3000万円、1992年には5000万円と上昇した。(中央との交流戦となるのは1996年で今年から6000万円)

当時はそれだけ馬券が売れたということであり、岩手県競馬の賞金の高さは中央のファンにとっても驚きだったのである。

しかしその後岩手県競馬の人気は急激に低下する。

桐花賞の賞金は2001年に1200万円と初めて減少すると2002年には1000万円、その後毎年のように減少し2008年には500万円になってしまった。

岩手県競馬の存続が危ぶまれ、毎年のようにいよいよ廃止かと伝えられたのだった。

幸いにも廃止とはならず、近年では少しずつ馬券の売り上げが上昇してきたようだ。

1着賞金はずっと500万円のままだが2008年いらい750万円だった総賞金は2019年には775万円に、2020年には800万円となっている。

さてこの時期は水沢競馬は何とか開催しているが競馬場周辺は雪。何とかメイントラックと調教トラックは除雪されているが内馬場などは真っ白で競馬開催に向けての関係者の苦労がわかろうというものだ。

レースの模様はインターネットで見ることができた。テンメイが走った頃は水沢競馬場の様子など全く分からなかったものだが、現在は全く便利になったものである。

この時期は騎手にしても寒いのでマスクをしてレースに騎乗している。コロナウイルスの影響でヨーロッパでは騎手がマスクをつけているが水沢では昔からのことだ。

それにしてもいくらマスクをしても寒い中で薄い騎手服だけで時速60キロで走る馬に騎乗する騎手という商売とは大変なものだと思わされる。

ところでファンは競馬場に寒い中で集まっているのだろうか。水沢競馬場は水沢の街からかなり離れた北上川沿いにあり交通便利とは言えない。

雪の時期ではなくても水沢のスタンドは普段でもがらがらだ。もともと岩手は小規模の場外が数多くあり、もちろんネットの時代だ。

寒い中で競馬場に行くファンはよほど生の競馬が好きなのか物好きなのだろうと思ってしまう。



◆沢田準【競馬を楽しく】
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