私が競馬を見ていていつも不思議に思うのは、騎手がフィニッシュの瞬間にどこがフィニッシュラインなのかがなぜわかるのだろうかということだ。

人間のレースであれば陸上競技ではトラックにフィニッシュラインが書かれているし、自転車競技はトラックでもロードでも同様である。

それでも写真判定になるような大接戦の場合は誰がどちらが勝ったか(多くに場合は2者の接戦だが)選手がわからずに手を上げないこともある。

しかし競馬では芝でもダートでもトラックに線は引いていない。

例外はイギリスではフィニッシュの所だけ芝が短く刈ってある競馬場がある程度だ。

大きなレースの場合はテレビ画像の中にバーチャルで、直線では残り距離とフィニッシュラインを描くがそれは視聴者に向けてのサービスだ。

あれはどうやって写しているのかと疑問を抱いたファンがいたそうだが本当にトラックに投影しているのではないのである。

よくゴール板を通過しましたという放送があるがあそこにあるのはフィニッシュ写真撮影用のミラーであってフィニッシュを示したものではないのだ。

もっとも実質的にはフィニッシュを表していることには間違いはないのだが。

しかしそのミラーにしても内埒の外に置いてある。フランスなどの競馬場ではポールの上に赤の丸を置いたものでフィニッシュを示しているがこれももちろん埒の外だ。

JRAでも移動柵がCとかDになって埒とミラーの間隔が広くなった場合に赤丸の表示をすることがあるようだ。

騎手はフィニッシュ時には馬を全力で追っておりミラーの位置を確認している余裕はないように思える。

それでもちゃんとフィニッシュの位置がわかっているようなのである。

その不思議さを感じたのはメールドグラースが出走した2019年のメルボルンカップの中継を見た時だ。

このレースでは24頭という多頭数でありしかも最後はかなりの接戦となった。

馬群は大きく横に広がり内埒にはフィニッシュには赤のマークが付けられていたが馬群の外を通った騎手には見えるはずもなさそうだ。

それでも外の騎手もフィニッシュの瞬間に追うのをやめた。あのようなレースでもなぜ騎手はフィニッシュがわかるのだろうか。

なんとも不思議である。騎手に聞いたらそんなのは当たり前だというだろうが。




沢田準【競馬を楽しく】
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