テレビのNHKBSプレミアムでシャーロックホームズの冒険を放映している。

これは何度か目の再放送であり以前にCATVで放映された時も見たものだった。

何度も映画などが作られたホームズ物の中でグラナダテレビによるこのシリーズは非常に評判が高いもののようだ。

このシリーズで素晴らしいと思われるのは時代考証がよくできているということだ。

時代は19世紀末から20世紀初めでありイギリスでの人々の主な交通手段は馬車と鉄道だった。鉄道はもちろん蒸気機関車である。

ロンドンの街中を多くの馬車が行き来している情景ではよくこれだけの多くの馬車と馬を用意できたものだと感心するばかりだ。

また鉄道もよく出てくるが、これだけの保存鉄道が残されているものだとうらやましい限りである。日本ではその頃の鉄道はもう残っていないのだから。

さてホームズシリーズでは競走馬が題材となった話がある。SILVER BLAZ(銀星号事件)だ。

有名な競走馬が牧場で行方不明になりホームズが探しだすというストーリーでありほとんどは牧場での話だが、最後に競馬場でのレースの場面がある。

ブックメーカーの様子とか騎手が長い鐙で乗るレース風景とか後検量の秤とか表彰式の光景などやはり時代考証されていると思える。

ただしレーストラックは別だ。当時のことだから埒は木製だろう。しかし画面での内埒は木製ではなく近代的なものだ。

レースシーンはどこかの競馬場を借りて撮ったものだろうがさすがに埒までは変えることはできなかったのだろうか。



沢田準【競馬を楽しく】
http://bit.ly/1BFqU5c

◇競馬通信社◇
http://ktsn.jp