2月にサウジアラビアで、3月にはドバイで、日本調教馬が大活躍した。

サウジでは6レースの国際レースで4勝、ドバイでは8レースで5勝(同着があるから4・5勝というべきか)というから驚きである。

ところでデッドヒートが同着の意味であることを知らなかったメディアがあったことはいささか意外だった。

JRAで外国の馬券を発売するようになった当時、各メディアでは外国の競馬用語の解説が行われたが、デッドヒートが同着の意味であることはあまり徹底されていなかったのだろうか。

デットヒートという言葉は日本語としては通常は接戦、激戦という意味で使われる。

しかし競馬用語としては同着という決まった意味があるので、競馬に関しては接戦、激戦という意味で使ってはいけないのである。

JRAのホームページの外国競馬用語では「同着」とされており接戦、激戦という意味は書かれていない。

サウジ、ドバイでの日本馬が活躍しすぎたことから今後は日本馬は招待されないのではないかという声がある。

しかしサウジ、ドバイではその心配は無用である。それはこの両地域では競馬はイベントであるからだ。

馬券を売るわけではない。レースを実施することが目的なのだ。外国から多くの馬に来てもらうことが重要なのである。

日本馬が活躍して困るのはむしろ香港だろう。日本馬が勝ちすぎるとアメリカやヨーロッパから遠い香港には来てくれないからだ。

実際に先日に行われた今年の香港チャンピオンズデーの3レースは外国馬を締め出して行われた。

今年はコロナウイルスの影響ということで香港馬限定であっても国際グレードは与えられたようだがこの先はどうするのだろうか。




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